「家康の選択 小牧・長久手」を読んだ感想
この本は、天正12年(1584年)に起きた羽柴秀吉と織田信雄・徳川家康の間の戦いを描いた歴史小説です。
この戦いは、織田信長の後継者争いの中で、秀吉が信雄を攻めるために出兵したものです。しかし、信雄は家康と同盟を結び、尾張国の小牧山城に籠城しました。秀吉は10万の大軍で小牧山城を包囲しましたが、家康は2万~3万の軍勢で秀吉軍に対抗しました。両軍は砦や土塁を築きながら、小牧山城周辺で約8か月にわたって対峙しました。
本書では、この戦いの経過や背景を詳しく説明するとともに、家康の戦略や心理を分析しています。家康はなぜ、圧倒的な不利な状況でも秀吉に屈しなかったのか?家康はどのようにして秀吉包囲網を形成したのか?家康はどんな決断をしたのか?これらの問いに答えることで、家康の人間像や天下取りへの道筋が浮かび上がってきます。
大河ドラマ「どうする家康」のタイトルを意識した本の題名になっていますが、こちらの家康像(凡人)が個人的には好みです。
2023年:29冊目 評価:☆☆☆