2021-09-05 「加藤清正」を読んだ感想 歴史小説 近衛達春氏の歴史小説は非常に人物描画が丁寧で最新の学説を取り入れて読み物として成立しており、大好きな歴史小説作家の一人です。朝鮮出兵に関する話も詳細に描かれていて、勉強になりました。今回は加藤清正が題材でしたが、個人的には最後のもう一歩が少し薄かったような気がします。 2021年:27冊目 評価:☆☆☆ 加藤清正 豊臣家に捧げた生涯 (講談社文庫) 作者:近衛龍春 講談社 Amazon 「賤ケ岳の七本槍」として羽柴秀吉と柴田勝家の決戦で頭角を現し、朝鮮出兵では太閤・秀吉の信任を得んがため鬼神のごとき働きをした加藤清正。だが、秀吉没後は石田三成と激しく対立。秀吉の遺児・秀頼を大切に思いながらも徳川家康に接近していくことになる。そして東軍と西軍が開戦するや東に与するが、関ヶ原ではわずか1日で雌雄が決する。その後露骨になる家康の専横。秀頼を守ることだけを考えていた忠義の将の思惑は……。