jamsworldの徒然なる雑記帖

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「布武の果て」を読んだ感想

堺の商人・茶人である今井宗久千宗易、津田宗及の3人の視点から織田信長との関係を中心に物語が進みます。

一向宗門徒である本多正信など、面白い関わりもありましたが茶人である前に商人としての有りようを感じる、そんなお話でした。

本能寺の変明智光秀ではなく、斎藤利光主導であったとの説も、当時の前後の状況を考えると納得です。

2022年:28冊目 評価:☆☆☆

堺商人たちが辿り着いた、
本能寺の変」の驚くべき真相とは――。

永禄11年、織田信長足利義昭を奉じて上洛する。
貿易による富で自治を貫く堺の納屋衆、中でも今井宗久千宗易、津田宗及は
天下の趨勢を見定めようとしていた。納屋衆内では、新興勢力である信長に賭けることに反対の声もあがったが、次第にその実力を認めていく。
一方、今井、千、津田は信長から茶堂衆に任じられ、茶の席で武将たちの情勢を探り、鉄炮や硝石の手配を一手に握るようになっていた。
天正8年、石山本願寺を降伏させることに成功した信長の天下は、目前に迫っていた。しかし、徳川家康の腹心で一向宗徒の本多弥八郎が怪しい動きを見せはじめ……。

茶室を舞台に繰り広げられる、圧巻の戦国交渉小説。
歴史時代小説の第一線を走り続ける著者渾身の快作!